神話 天孫降臨ゆかりの地
神々の系図 朱書きの神は今回の記事に関わる神々です。
神々の表記は、古事記の記載による。(例えば、「ににぎのみこと」は、古事記では「邇邇芸命」で日本書紀では「瓊瓊杵尊」というふうに違いがあります。)
神話 天孫降臨のあらすじ
葦原中国(地上世界、あしはらなかつくに)が平定され、高天原(たかあまはら)の天照大御神は孫にあたる邇邇芸命(瓊瓊杵尊、ににぎのみこと)に三種の神器を授け、地上に降ろすことにした。
邇邇芸命は,猿田毘古神(さるたびこのかみ)の先導により、神々を従え、筑紫(九州、つくし)にある日向の高千穂久士布流多気(たかちほくしふるたけ)に降った。
その後、邇邇芸命は、笠沙(かささ)の岬で麗しい木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)を見初める。
なお、出会いの地が現在の宮崎県西都(さいと)市であったとの説もある。
1 都萬神社(つまじんじゃ) 令和元年11月28日
御祭神は、木花開耶姫命(木花之佐久夜毘売、このはなさくらひめのみこと)、御神徳は縁結び、安産、子育て。所在地は宮崎県西都市大字妻。どうしてこの地が「妻」なのかというと、瓊瓊杵命が木花咲耶姫とこの地で出会い、「あなたを妻にしたい」と言ったことからこの地名が付いたと伝わっている。
狛犬 出雲式狛犬?九州地方でも、よく見かけます。
拝殿
本殿
御朱印
御神木 「妻のクス」 樹齢約1200年、国の天然記念物。
日本清酒発祥の地
木花開耶姫は三つ子の皇子を出産しましたが、母乳だけでは足りなく稲で甘酒を造り、これをお乳代わりとしたと伝わっている。
「千年楠の洞洞木(どうどうぼく)」
当社の大楠の一部で作られた木洞で慎み・畏まる・通るの意から洞洞木と命名。
願い事を心の中で唱え、くぐると願い事が叶うという。小生、途中で突っ掛かりそうで、断念。
当日は、近くの道の駅「つの」に泊まることにしました。夜のとばりの降りた西の空を見ると、天体ショーが始まっていた。金星(左上)、木星(真ん中)、そしてお月様が。
翌朝の道の駅「つの」様子
日本晴れ
2 西都原古墳群「男狭穂塚(おさほづか)」と「女狭穂塚(めさほづか)」
宮崎県西都市にある「西都原(さいとばる)古墳群」は東西2.6Km、南北4.2Km、およそ230個の東京ドームが入る範囲に311基もの古墳が集まっている。
その古墳群の中で、ある場所だけ木が生い茂り周辺に柵が設置されて全容がつかめない古墳があります。それが「男狭穂塚(おさほづか)」と「女狭穂塚(めさほづか)」です。「男狭穂塚」は全国最大の帆立貝式前方後円墳で、「女狭穂塚」は九州最大の前方後円墳。なぜここに最大級の古墳が存在するのか、すごく興味をそそります。
男狭穂塚には邇邇芸命、女狭穂塚には木花之佐久夜毘売が眠っているといわれ、天皇家先祖の墓である可能性があるということで宮内庁が管理し、立ち入りが制限されいる。
奈良や大阪の天皇陵と同じく、鬱蒼とした森です。
3 新田神社(にったじんじゃ) 令和元年11月25日
新田神社は、薩摩川内市街地にある神亀山(高さ70m)の山頂にあり、創建は聖武天皇神亀2年(725年)と古く、薩摩国一の宮として格式が高い神社です。
御祭神は、邇邇芸命(天照大御神の孫、ににぎのみこと)、
天照大御神(あまてらすおおみかみ)、
天忍穂耳命(天照大御神の子、あめのおしほみみのみこと)。
すなわち、天照大御神の直系三代。
(新田神社の記事は九州の旅一の宮①にも記載)
拝殿
社殿裏にある陵は、邇邇芸命の御陵(可愛山陵、えのみささぎ)として宮内庁が管理している。
可愛山陵(えのみささぎ)
以上、九州の旅(17)神話③天孫降臨。