鹿児島県上野原縄文の森 令和元年11月21日
上野原遺跡(うえのはらいせき)は、南に鹿児島湾や桜島、北に霧島連山を望む、鹿児島県霧島市東部の標高約250mの台地上にあります。約9500年前には定住したムラがつくられ、また約7500年前には儀式を行う場として、森の恵みを受け、縄文時代の早い段階から多彩な文化が開花,個性豊かな縄文文化がきずかれました。(「縄文の森」ホームページより。)
また、上野原遺跡は、平成11年に国の史跡として指定された。
所在地は、鹿児島霧島市国分上野原縄文の森1番1号。
展示館
鹿児島県内の遺跡で出土した土器や石器等の遺物を展示してる。
意匠を凝らした立派な建物です。
目立つところに、上野原遺跡の地層が。後で展示目的が分かりました。
展示室入口
各種土器
上野原遺跡からの出土品767点が国の重要文化財に指定されている。
壺型土器 約7500年前の上野原の地層から出土。国の重要文化財。
壺形土器 約7500年前の上野原の地層から出土。国の重要文化財。
深鉢形土器
主に煮炊きに使っていた土器。約7500年前の上野原の地層から出土。国の重要文化財。
突起付き鉢形土器
突起の穴に紐を通して持ち運んだ? 約7500年前の上野原の地層から出土。国の重要文化財。
耳飾り
ピアスのように耳たぶに穴をあけて付ける。約7500年前の上野原の地層から出土。国の重要文化財。
首飾り 出水市大坪遺跡の玉づくり工房跡から出土。
石鏃(せきぞく、やじり)、石斧(せきふ、おの)などの石の加工品
縄文シアター
縄文の上野原の生活が物語風に表現されている。当日は、木曜日のせいか、一人貸切りでした。
縄文の上野原の生活(ジオラマ)
3階の展望デッキからの霧島連山
高千穂峰 1574m
写真中央の山、新燃岳(1421m)から噴煙が上がっている。
韓国岳 1700m
鹿児島市街方面 真ん中の丘が城山。
右に見える山が桜島。
復元集落
約9500年前の竪穴住居跡が52軒発掘された。そのほかに集石遺構39基、土抗約260基,連穴土抗16基なども見つかっている。
この「復元集落」では、竪穴住居を復元している。さらにクリ、クヌギ、クマシデ、ヤマザクラ、ムクノキ、コナラなどの落葉広葉樹の森が再現されている。
広大な敷地で、この開放感はなかなか良い。
遺跡保存館
広場中央にある半地下ドーム型の建物。約9500年前の竪穴住居跡や集石・土坑跡などを見ることが出来る。
連穴土坑(れんけつどこう)
大きな穴で火をおこし,小さな穴(煙突の役割をします)に煙を出して燻製を作っていたと考えられている。
集積遺構
直径10~20cmの石がたくさん見つかった。石を焼いてその上に葉などで包んだ魚や肉などを置き、上から土をかぶせて「蒸し焼き料理」をしていたと考えられている。
地層観察館
地層の説明板で、番号の横に次の説明があった。上野原の縄文人は桜島と鬼界カルデラの火山活動の影響を受けていたことが分かる。
② 約4200年前に桜島が噴出した火山灰層。
③ ④の腐植土層。
④ 約6300年前に鬼界(きかい)カルデラから噴出した火山灰や軽石層。
⑤ 約7500年前の土器、耳飾り、土偶が見っかった地層。
⑥ 約8500年前の縄文時代の土器が見っかった土層。
⑦ 約9500年前の竪穴住居跡、連穴土坑、土器が見っかった地層。
⑧ 約11500年前に桜島が噴出した軽石の層。
縄文人が闊歩していた土を間近かで見る。目の前に縄文人の姿が見えるようで不思議な感動がある。これがタイムトラベルなのか。
縄文の森で購入した勾玉づくりセットで勾玉づくりに挑戦。
紙やすり(大)で粗削り
紙やすり(小)で角落とし
水の中で耐水ペーパーを使っての磨き
約1時間で完成。
以上、九州の旅(26)史跡①縄文の森。