九州の旅(28)史跡③古墳

1 横瀬古墳(よこせこふん)     令和元年11月16日

 横瀬古墳は、鹿児島県曾於郡大崎町横瀬にある前方後円墳で、昭和18年9月、国の史跡に指定されている。

 墳丘長が129mあり、鹿児島県では第2位の規模の古墳で、古墳時代中期(5世紀中葉~後期)の築造と推定されている。調査の結果、墳丘周囲には幅12~23mの周濠(しゅうごう)が巡らされていることが分かっている。また、近畿の古墳と同じ土器、埴輪などが出土している。

 現存はしていないが、この古墳を中心とした古墳群が形成さていたと言われている。

 ヤマト政権と深いつながりを持っていたようで、大陸~南西諸島~近畿を結ぶ広域交流の拠点を掌握していた西日本を代表する大王の墓と推測されている。

 

 志布志湾の海岸線より約1km入りこんだ標高約7mの水田の中にあります。

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 後円部

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 後円部

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 前方部

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 後円部上部

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 前方部上部

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 のどかな田園風景

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 古墳横のコスモスは満開。

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2 唐仁古墳群(とうじんこふんぐん)    令和元年11月18日

 唐仁古墳群は、肝属川河口上流約1kmの肝属郡東串良町新川西地区に位置する132基の古墳群。また、横瀬古墳から約7km南の場所にある。

 唐仁古墳群は、昭和9年1月、国の史跡に指定された。

 

 唐仁大塚古墳(唐仁第1号墳)

 古墳群の中心となる古墳は唐仁大塚古墳(第1号墳)で、墳長140m、濠まで含めて185m、高さ11mと鹿児島県で最大(九州で第3位)の前方後円墳。周濠が確認されている。築造は古墳時代中期初頭(4世紀末)頃と推定されている。後円部頂上には、大塚神社が鎮座する。大塚神社の御祭神は、大国主神(おおくにぬしのかみ)、須佐之男神(すさのおのかみ)、八意思兼神(やごろおもいかねのかみ)、知々父彦神(ちちぶひこのかみ)。

 八意思兼神は思金神(おもいかねのかみ)で、天岩戸神話で天照大御神を岩戸の外に出すための知恵を授けた神。知々父彦神は秩父地方開拓の祖神。不思議なことに、八意思兼神と知々父彦神は、埼玉県の秩父神社の祭神。

 

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 古墳の前方部   前方部はほとんどが削りとられている。

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 古墳の後円部

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 拝殿

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 薬師堂(唐仁第16号墳)

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 役所塚(唐仁第100号墳)    前方後円墳、墳丘長57m

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 前方部から後円部を撮影。

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 後円部から前方部を撮影。

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 木が生えているところが古墳(円墳)

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 これらの古墳以外に、志布志湾の海岸近くにたくさんの古墳が存在する。古代から、大隅に大きな国が存在していたことが確認できた。素人であるがゆえ、考古学の世界は時空を旅しているようで実に楽しい。




 以上、九州の旅(28)史跡③古墳。