古事記で語られている「八俣の大蛇(やまたのおろち)」の伝承地を令和元年7月8日に訪ねた。
須佐之男命(すさのおのみこと)は高天原(たかまのはら)を追われ、出雲の斐伊川(ひいかわ)上流の鳥髪(とりかみ)に降り立った。箸(はし)が流れてきて、上流に人が住んでいるだろうと川を上っていくと、美しい娘 櫛名田比売(くしなだひめ)に出会った。近いうちに大蛇の生贄になると聞き、大蛇を退治することになった。
1 八俣大蛇公園(やまたのおろちこうえん)
所在地 雲南市木次町新市(うんなんし きすきちょう しんいち)
須佐之男が斐伊川を流れている箸を拾ったのがこの辺りとされている。
小さな公園でナビにもなく、探すのに苦労しました。斐伊川の堤防横にあります。
頭は八つあったというが、その一つか? また、古事記では目は赤く光っていたとのこと。
須佐之男命
古事記の原文「箸從其河流下」 箸がその川を流れ下ってきた。
2 天が淵(あまがふち)
所在地 雲南市木次町湯村(うんなんし きすきちょう ゆむら)
斐伊川のこの場所に八岐大蛇(やまたのおろち)が住んでいた。
上流側
下流側
3 温泉神社(おんせんじんじゃ)
所在地 雲南市木次町湯村
櫛名田比売(くしなだひめ)の父 足名椎(あしなづち)と母 手名椎(てなづち)を祀る神社。
鳥居
出雲式狛犬
参道
拝殿
本殿
足名椎命(あしなづちのみこと)と手名椎命(あしなづちのみこと)
以前は万歳山(ばんざいさん)の中腹に祀られていたが、現在はここに遷座された。
右の陵が足名椎、左の陵が手名椎
社日(しゃにち) 五穀豊穣の神を祀る。
五角形の石柱に神様の名が刻まれています。正面「天照大御神」、左回りに「少彦名命(すくなひこのみこと)」、「事代主命(ことしろぬしのみこと)」、「倉稲魂命(うかのみたまのみこと)」、「大己貴命(おおなむちのみこと)」。
4 八口神社(やぐちじんじゃ)
御祭神 須佐之男命(すさのおのみこと)
所在地 雲南市加茂町神原(うんなんし かもちょう かんばら)
この場所で須佐之男が矢を放ち、八岐大蛇を仕留めたという。
鳥居
狛犬
拝殿
本殿
草枕山
この神社の直ぐ近くにある山で、酒に酔った八岐大蛇が枕にしていたと伝わる山。山は治水工事のため、その全貌はなく一部が残っている。
朝からどんよりとした天気でしたが、大蛇が退治され急に晴れ渡った。
以上、中国地方の旅(18)神話③オロチ。